ざしを しれる ばしょ

普段語られないざしの、一部

いついかなるときも、

俺を甘やかす 激甘砂糖人間よ。

 

明日からダイエットする!と言えば

「今のままでも十分可愛いし

太ってるとは 思わないけど

ざしちゃんが痩せたいなら応援するよ」

と、嫌な顔ひとつせず運動や筋トレに

付き合ってくれる。

食事制限する!と言えば

毎週水曜日に作ってくれるご飯の

中華麺がこんにゃく麺に、

ハンバーグが豆腐ハンバーグに変わる。

甘い物食べたい…と呟けば

「どうする?食べちゃう?」

「なんか買いに行く?」と、

「ダイエットは?」など余計な事は一切言わず

優しく問いかけてくれる。

筋トレ疲れた暑い!と吐けば

「頑張ってて偉いね」「いっぱいえらいね」

と 報いの言葉をかけてくれる。

 

 

野菜が中心となったご飯も

「美味しい!全部 とっても美味しい!」

と 文句一つ言わずに食べてくれるし、

新しい服を着て見せたら決まって

「いいねぇ、何着ても可愛いね」

と 気持ちよく過ごさせてくれる。

それがお世辞だって構わない。

お世辞か否かは 重要じゃない。

咄嗟に口から出た言葉が

こんなにも温かいという、この事実だけで

俺は満足なのである。

 

俺がバイトの日には帰宅時間に合わせて

最寄り駅まで迎えに来てくれて、

買い物に行けば必ず荷物を持ってくれて、

月に一度 大好きなマカロンを買ってくれて、

飲み会に行ってもマメに連絡をくれて、

不安になることなんてない。

 

「浮気できる勇気も、

それを隠す器用さも持ち合わせていないから」

女絡みは心配ない、と思っていたが

ここ最近は 本当に 愛されていると実感する。

 

 

ああ、この人は俺の事が好きなんだ。

 

 

自惚れと言われればそれまでのように思えるが

実際にそうなのだから 自惚れではない。

 

楽しことだけを共有する時期など

遠の昔に終わったのだ。

お互いの家族のこともきちんと踏まえ、

同じ方向を じっと見つめるのよ。

「年収が低い男はちょっと、」と放った俺に

京都市役所を目指す」と返した貴方は

最高にかっこよかったし 

そのために努力をしているところも

最高に愛おしいぞ。

 

他人をこんなにも愛おしく思えるなんて、

他人のためにこんなにも尽くせるなんて、

他人にこんなにも好き続けて欲しいなんて、

こんな丸い女じゃなかったのよ 俺は。

公にすらしないだけで、

貴方を失った日々なんて考えられない程

貴方を心から大切に思っている。

でないと 両親には会わせない。

 

条件さえ合えば、

どんな男と結婚してもいいと思っていたのに。

金さえあれば、

生活はなんとかなると思っていたのに。

 

目に見える形で俺への好意を表してくれて、

おしゃれなカフェやレストランが好きで、

家事と自炊がちゃんと出来て、

身なりにも少しは気を使えて、

相手の気持ちを想いやれて、

俺の趣味を絶対に否定せず、

音楽に触れる生活を送れる人じゃないと

一緒に生きたくない、って思ってしまう。

 

金なら俺でも稼げる。

愛情も、笑顔も、極楽も金で買える。

 

でも、他人の温かさは買えない。

 

 

そう気づかせてくれた

俺の大事な大事な 可愛いわんこ。

あと一年本気で頑張って、

一年半後 俺と同じ家に家に住むんだろう?

今よりも広いキッチンがある家に。

 

貴方から貰ったとろけるような甘やかしを

2倍でも3倍でも 大きく膨らまして返すから

まだまだ俺に 飽きないでおくれよ。